仕事に付加価値を付けよ!
私の言いたいことは、タイトルそのものです。
与えられた仕事に、「ひと手間」を加えましょう、ということです。
私が印象に残っているのは、退職を控えた女性の小学校長が、後輩たちに
向かって話した内容です。
それは仕事に付加価値を付けることの大切さを説くものでした。
私は先輩校長から、仕事に「ひと手間」を加えるように助言されました。
仕事に「ひと手間」を加えてきたからこそ、今の私があります。
与えられた仕事だけに満足せず、ほんの「ひと手間」を加えることに
よって、どの仕事も片手間では終わらない、思い出深い仕事になりました。
こんな趣旨の話をしていました。
指示待ち人間は、上司から告げられた通りのことしかしません。
実際は告げられた通りのことも、まともにできないかもしれません。
ところが、将来的に人の上に立つような人間は、上司から告げられた以上のことをやり遂げます。
つまり、仕事に付加価値を付けるのです。
昔の偉い人はこう言いました。
だれかが、1ミリオン行くように強いるなら、一緒に2ミリオン行きなさい。 ―マタイによる福音書5.41
「1ミリオン=1,480m」(参照:キリスト教聖書用語辞典)だそうです。
だれかが約1.5kmをついてくるように強制するなら、その倍の距離を一緒に
ついていくようにとのことのようです。
サラリーマンに置き換えると、会社からある仕事を依頼されたら、倍の早さで
仕事を終えるか、要求された水準の倍の高さで仕事を終えることを指すのかも
しれません。
ともあれ、要求された以上のことを進んで行うことが求められているのでしょう。
私の愛読書の一つである『思考は現実化する』の第9章に、含蓄のある言葉が
載っています。
1センチ余分に進むこと。私とW・クレメント・ストーンはこれを
プラスアルファの魔法と呼んでいる。
1センチというのはもちろん比喩である。つまり、今与えられている
給料や報酬以上のサービスをすることだ。
自分が必ずやらなければならないことにプラスアルファをつける
ようにする。
ビジネスマンなら、会社があなたに要求している以上の仕事を
こなすような働き方をすることだ。
このように、成功哲学を提唱するナポレオン・ヒルも、仕事に「プラスアルファ」
の付加価値を付けるよう推奨しています。
なぜ、仕事に付加価値を付けることが大切なのでしょうか。
それは仕事に付加価値を付けることによって他者との差別化を図ることが
できるからです。
常に仕事に「ひと手間」を加え、与えられた要求水準以上のことを成し遂げる
あなたを、会社が黙っておくはずはありません。
必ずやあなたを引き上げることでしょう。
手を抜こうとすれば、手を抜ける仕事かもしれません。
あるいは、誰も見ていないからと、やっつけ仕事で終わらせたくなるかもしれません。
それでも、仕事にあなたなりの工夫なり改善なりを加えようではありませんか。
プロ「社蓄」とは、「ひと手間」を惜しまず、与えられた目の前の仕事に
付加価値を付ける人間のことを指すのだと思います。